お疲れ様です。
現役英会話講師の伊南拓哉(いなみたくや)です。
英語を勉強していると既に気が付いた人もいらっしゃるかもしれませんが、イギリスとアメリカの英語では様々な部分で違いがあります。
今回はその違いに注目し、解説してます!
単語の違い
ある対象物を、アメリカ人とイギリス人では別々の単語で表現するということが良くあります。
そのような呼び名の違いはここに記載しきれないほどありますが、日常生活でよく使う可能性のある単語について以下に触れておきます。
・映画 (米)movie・(英)film
・ゴミ (米)trash(=くずゴミ)/ garbage(=生ゴミ)・(英)rubbish
・秋 (米)fall・(英)autumn
・ガソリン (米)gas・(英)petrol
・会計/請求書 (米)check・(英)bill
・飴やチョコレートなどのお菓子 (米)candies・(英)sweets
・エレベーター (米)elevator・(英)lift
・消しゴム (米)eraser・(英)rubber
・サッカー (米)soccor・(英)footbal
面白いことに、アメリカとイギリスで、英単語の使用方法が違うという場合もあります。例えば、上に挙げた単語の中でも、rubberは、イギリスでは「消しゴム」という意味合いが強いのですが、アメリカだと消しゴム以外も含む「ゴム製品」を指すことが多いです。
また、footballも、イギリスでは「サッカー」となりますが、アメリカでは「アメリカンフットボール」となり別の競技になるのです。
スペルの違い
同じ意味の単語であるにもかかわらず、綴りが異なる場合もあります。以下に顕著な例を紹介します。
パターン1:(米)ter・(英)tre
・劇場 (米)theater・(英)theatre
・中央 (米)center・(英)centre
・メートル (米)meter・(英)metre
パターン2:(米)or・(英)our
・色 (米)color・(英)colour
・特に好きな (米)favorite・(英)favourite
・噂 (米)rumor・(英)rumour
パターン3:進行形や過去形で動詞の変化
・旅行する【進行形】 (米)traveling・(英)travelling
・ラベルを貼る【進行形】 (米)labeling・(英)labelling
・中止する【過去形】 (米)canceled・(英)cancelled
このほかにもさまざまな綴りの違いのパターンがあります。単語の意味は同じですので、文脈から意味が理解できる場合が多いです。
時刻の呼び方
イギリスとアメリカでは、時刻の表現方法も違います。アメリカでは、時刻の数字(時計の短針)に、分の数(時計の長針)を組み合わせる言い方が一般的です。
一方で、イギリスでは、「15分」をquarter、「30分」をhalfと表現しながら、時刻の数字(時計の短針)との関係性を示して時刻を伝えることがあります。
・3時15分 (米)Three fifteen・(英)Quarter past three
・4時30分 (米)Four thirty・(英)Half past four
・5時45分 (米)Five forty-five・(英)Qarter to six
階層の呼び方
イギリスとアメリカ両方でエレベーターに乗ったことがある人は気が付いたかもしれませんが、階層の表示方法も異なります。
・1階 (米)first floor・(英)ground floor
・2階 (米)second floor・(英)first floor
ちなみに、アメリカのエレベーターの表示で、”G”というボタンがある場合は、”ground floor”ではなく、”garage”(=屋内駐車場)を指すことが多いです。
上記のような違いはありますが、イギリス人もアメリカ人も互いの英語の違いを知っていることが多いので、日常生活において混乱が生じることはあまりないようです。
また、社会のグローバル化によってイギリス英語習得者とアメリカ英語習得者が交流する機会も多くなったので、今後はこのような違いが次第に無くなっていくかもしれませんね。
つい最近では平昌冬季オリンピックで、イギリス人のメダル受賞後のインタビューの英語が、アメリカ訛りだったという理由で批判された、というニュースもありましたが・・・。
基本的に私のブログでは、アメリカ英語を基準にしていきますが、日本人の英語学習者は、これらの違いにあまり惑わされず、「そういう違いがあるんだな」と参考程度にとらえておくといいかもしれません。