2020年には東京オリンピックが開催されますね。
たくさんの外国の人たちが日本にやってきて、街で外国人に出会うことも多くなるでしょう。
英語は特に極めようとは思わないけれど興味はある、
外国人に突然話しかけられても、どぎまぎしなくていいように、とっさの時の返し方くらいはマスターしておきたいと思っている方。そんなあなたにとっては今がチャンスです。
外国人に突然話しかけられた時の対処の仕方をマスターしておきましょう。
この記事ではそんな時の英語での対処の方法と、パターン別の英語表現をお伝えしていきます。
(1)完璧な英語を話そうと思わないこと
①心構えとして持っておきたいこと
日本人が海外に旅行に行って道行く人に何かを尋ねたいと思った時に、日本語で尋ねる人はまずいません。
簡単な会話表現は渡航前にあらかじめ勉強しておくなど、何らかの準備をしていきます。
しかし、英語のネイティブの多くは世界中どこででも英語が通じると思っています。
これは英語のネイティブたちの無知であり傲慢であると言えなくもありません。
日本に来るなら彼らも簡単な日本語の表現くらいは勉強するとか、翻訳アプリでも搭載してくるなどすればいいのです。
もちろんそうしている人たちもいます。でもそこまで気が回る人は日本に来て突然英語で日本人に話しかけたりしません。
相手は 尋ねる人であり、あなたは教えてあげる人です。だから突然外国人から英語で話しかけられても、あなたがあたふたする必要もないし、うまく英語が話せないからと言って劣等感を抱いたり、申し訳ない気持ちになったりする必要は全くありません。
何なら「日本語でしゃべってください」くらい言ってもいいのです。
現実的にそんなことを言える人は少ないと思いますが、あなたのほうは日本語でもいいので逃げずに堂々と答えてあげましょう。
道を尋ねられて時間が許せばそこまでいっしょに歩いてあげてもいいでしょう。日本人は親切なことで知られています。
何はともあれ、語学力に関係なく、外国人の問いかけに何とか応えようとする気持ちが大事です。
②ブロークンでもOK
何事にも慎重で完璧を求める国民性を持つ日本人にとっては、英語を話す時にも完璧を求めてしまいがちです。
これは日本人の良い点ではありますが、場合によっては悪く作用してしまうことがあります。
間違ったら恥ずかしいし、相手にも悪いと思ってしまい、外国人との会話をぐいぐい引っ張れる人はあまり多くありません。
特に英語が少しできると言う人に多いのが、文法を気にしすぎてしまう点です。
一番良くないのは、少しは英語ができるのに上手く話せないから、と相手の問いかけに
答えずに黙ったり、無視したりしてはぐらかしてしまうことです。
もちろん英会話の上達にはに文法は欠かせない要素のひとつですが、外国人に突然話しかけられるというシチュエーションでは文法はそれほど大きな問題ではありません。
知っている限りの単語を駆使し、どうにかこうにか伝えられればOK、と気楽に考えましょう。
③ジェスチャーや絵で表現する
相手が中国人だと、漢字で意思が伝わることがありますが、英語のネイティブに対してはそういった類の行為はできないので、ジェスチャーや絵を描くなどして伝えるのも一つの方法です。
④翻訳アプリを利用
翻訳アプリを搭載しておくと、外国人に話しかけられた時だけでなく、会話以外でも英語で何と言うのかなと思った時などちょっとした時にも調べられてとても便利でおすすめです。
一番のおすすめアプリは、『グーグル翻訳』。文字だけでなく街の中にある看板やサインをカメラ機能で翻訳してくれるのが魅力です。
⑤何を尋ねられているのかが全くわからなければ、正直にわからないと伝える
■I don't speak English, sorry.(すみません、私は英語を話せません)
■I am not an English speaker, sorry.(同上)
などと伝えましょう。
英語が話せないからお手伝いできないと言うことは失礼なことにはなりません。
(2)パターン別覚えておくと便利な英語表現
日本で、外国人から声をかけられるシチュエーションとして最も多いのは道案内だそうです。
そのほか、起こり得るシチュエーションをいくつか挙げてみました。
それぞれのシチュエーションで使える英語表現をいくつかご紹介します。
①道案内
道案内は、「まっすぐに進む」「右/左に曲がる」のふたつの表現を知っていればどうにかなります。
■Go straight along this street until you come to the next crossing.(この通りを次の信号までまっすぐ進んでください)
■Turn right at the second corner.(ふたつめの角を右に曲がってください)
その他
■We are here now.(今私たちはここにいます)
■You'll see the building on your right.(右側にその建物が見えてきます)
■It's 5 minutes walk.(歩いて5分くらいのところです)
■The fastest way is taking the subway.(地下鉄を利用するのが最も速いです)
■There is a bus stop over there. Get on at the No.5 stop.(あちらにバス停があります。5番乗り場から乗ってください)
自分にも場所がわからない時
■Sorry, I'm a stranger around here, too.(ごめんなさい、私もこの辺の者ではありません)
■Sorry, I'm not familiar with this area.(ごめんなさい、私もこの辺に詳しくないんです)
単に"I don't know(知りません)"と言って突き放すより、このような表現ができると英語のコミュニケーション力はアップします。
②寿司屋
寿司屋では、カウンターで隣り合わせた外国人から寿司ネタに関して尋ねられることがあります。
いろんな寿司ネタを英語で言えるようにしておきましょう。
【寿司ネタの英語リスト】
あじ horse mackerel
あなご eel
いかSquid
いくらSalmon roe
いなりSeasoned fried bean curd
いわしSardine
うにSea urchin
えびShrimp
おひょうHalibut
かじきMarlin, Swordfish
かずのこHerring roe
かにかまImitation crab meat
かにみそCrab brains
さけSalmon
さばMackerel
たいSea bream, Sparidae
たこOctopus
たまごやき omelette
てっかまき tuna roll
とびこFlying fish roeトビウオの卵
大トロFattiest portion of tuna
中トロMedium-fat Tuna
納豆まきFermented soybean roll
びんちょうまぐろ Albacore
帆立貝Scallop
まぐろTuna
③スーパーマーケット
外国の人は日本人と比べると、知らない者同士でも同じところに居合わせた人たちがごく自然に会話をすることがあります。
■Do you know where the tofu is?(豆腐ってどこにあるかご存知ですか?)など商品の場所を訊かれたら
→It is in aisle 10.(10番の通路にありますよ)
→You’ll find those in the refrigerated section.(冷蔵セクションにありますよ)
■How do you eat umeboshi?(梅干ってどうやって食べるのですか?)
→Umeboshi are pickled plums. You can enjoy umeboshi by itself or with rice.(梅干はプラムを漬けたものです。それだけ食べたり、ご飯といっしょに食べたりします)
■Do you know the difference between chicken broth and chicken stock?(チキンブロスとチキンストックって何が違うのかしら?)など商品の説明を求められたら(実際良く聞かれる)
→Broth is made when meats are simmered in water. Stock is made when meaty bones are simmered in water (ブロスは肉を煮込んだだし汁、ストックは骨もいっしょに煮込んだだし汁ですよ)
→I don't know that, either. I'm sorry.(すみません。私にもわかりません)
■What is Hoji-cha?(ほうじ茶ってどんなお茶ですか?)
→It is roasted green tea.(緑茶を高温で焙煎したものです)
④駅や電車で
■Take the Yamanote Line going toward Tokyo Station.(東京方面行きの山手線に乗ってください)
■Get off at Shinagawa station.(品川駅で降りてください)
■The express train doesn’t stop at that station.(その駅に急行は止まりません)
■Change trains at the next station.(次の駅で乗り換えてください)
■It's the 5th stop from here.(それは5つ目の駅です)
■The ticket booth is over there.(チケット売り場はあちらです)
⑤アバクロの店員
海外からやってきたブランドの店には、店員さんが英語で話しかけてくる店があります。
例えば、アバクロでは挨拶の決まり文句があって、彼らは"Hey, what's up?"や"What's going on?"と聞いてきます。
これは本場アメリカでも同じです。
どちらも「元気~?」のような軽い挨拶で答を求めるものではないので、"Hi!"と返すだけでもいいですが、"I'm good(元気です)"と返せばOKです。
さらに英語での会話を楽しみたい人は、"How are you?"を付け足して、相手の様子も尋ねてみましょう。
⑥ナンパ
■Hey, what's going on?(やぁ、調子どう?)
→Sorry! I am in a real hurry! (ごめんなさい、すごく急いでます)
→I'm good, thank you. (元気よ。どうも)
■Let me buy you a drink.(一杯おごらせてよ)
→Oh, it's so nice of you, thank you.(まぁご親切にありがとう)
→Oh, thank you, but I'm meeting someone here.(人と待ち合わせをしているの)
■Are you seeing anyone?(付き合っている人いるの?)
→I'm not seeing anyone.(誰とも付き合っていません)
→I have a boyfriend.(彼氏がいます)
→I'm married.(結婚しています)
→I have 3 kids.(子供が3人います)
■しつこい人にはっきり断りたい時
→Leave me alone.(私のことはほっとていてください)
→You are not my type.(あなたは私のタイプじゃないのよね)
→Go away.(あっちに行ってよ)
(3)慣れて自信がついてきたら
いくつかの対処法をパターン別にご紹介してきましたが、外国人に話しかけられた時のいくつかの表現を覚えるなどの対処法を知っていると、突然のことでも落ち着いて上手な対応ができそうですね。
うまく対応できるようになると、今度は外国人との会話を楽しみたいと考えるようになるでしょう。
慣れてきたら、ぜひ自分から進んで話しかけてみましょう。
道がわからなくて困っていそうな外国人を見かけたら、"Need any help?"(何かお手伝いはいりますか?)や"Are you looking for something?"(何かお探しですか?)など。
ただ目を合わせて"Hi."というだけでも大丈夫です。
日本にやってくる外国人も日本の人たちと関わりたいと思っている人がほとんどです。
またあなた自身の英会話能力やコミュニケーション力を伸ばすきっかけにもなることでしょう。
そしてどんなシチュエーションでも、会話を交わした外国人と別れる際には、ひとこと、こんな言葉をかけてみてはどうでしょうか。
"Have a nice day!"(よい一日を)
"Good luck!"(うまくいくといいね)
"Have a wonderful trip!"(楽しい旅行を!)
"Take care!"(気をつけてくださいね)
などなど・・。いかがだったでしょうか?
自分から英語で話しかけたり、会話にたったひとこと加えるだけで、はるばる日本にやってきた外国の人たちの、日本やあなたに対する印象をガラリと変えることでしょう。
上にも書いた通り、英語が全く出来なくても、心構えや、ほんの少しの知識で上手くコミュニケーションを取ることが可能です。
上手く英語でコミュニケーションが取れた時の満足感は大きいですよ。ぜひ、お試しください。