海外旅行や海外出張の予定のある方は、慣れない外国でタクシーを利用する機会も多いことと思います。
言葉が不自由だと、告げた行き先にちゃんと連れて行ってくれるだろうか?
わざと遠回りされて料金をぼったくられたりしないだろうか?などと不安もいっぱいでしょう。
安心してタクシーが使えるように、ここではアメリカを例に、タクシー事情、タクシーの捕まえ方、乗り方、それからタクシーで使える英会話フレーズをご紹介します。
目次
アメリカのタクシー事情
アメリカでは、ニューヨークなどの大都市以外では、流しのタクシーはほとんど走っていません。最近ではUber(ウーバー)を利用す るのが一般的です。
ドイツ語で"above"(上)を意味するUber(ウーバー)というのは、カリフォルニア州サンフランシスコに本拠を置き、世界633都市に事業を展開する輸送会社のことですが、 この会社はスマホアプリを通じて、条件の合う者同士がライドシェアリングを行うサービスを提供しています。
顧客がドライバーを評価し、ドライバーが顧客を評価する相互評価を行うことで成り立っているため、信頼性の面でも評価が高いです。
【Uberで車を手配する時の手順】
■スマホにアプリをインストールします。アプリは日本語対応しています。
■アカウントを作成し、クレジットカードを含むあなたの情報を登録します。
■アプリで行き先を検索すると、今いる場所の近くにいる車が表示されるので、ドライバーを選びます。
このようにアプリ上で予約をし、行き先を告げ、決済まで行われるため、覚えておかなくてはな らない英語表現もなく、ぼったくられる心配もなく、とても便利な方法です。
とはいえ、ドライバーと顧客は人間同士なので、挨拶や簡単な世間話くらいはできるとよいでしょう。
【Uberを利用したときに使えそうな英会話フレーズ】
Uberを利用したら英語を話す必要がなくて楽チン、とばかりにだんまりを決め込んでいるのはマナー違反。
挨拶~軽い世間話くらいはできるようにしておきましょう。
■Hi, how's it going?(こんにちは。調子はどうですか?)
■Good day so far.(私は今のところ調子いいです)
■I am going to the Central Park today.(今日はセントラルパークまでお願いします)
行き先は登済みでも確認
■Do you have a phone charger in the car?(車内に携帯の充電器はありますか?)
■It looks like rain.(雨になりそうですね)
お天気の話は古今東西、会話の潤滑油のようなものでとても便利です。
■How long have you been an Uber driver?(ウーバーのドライバーはどのくらいやっていらっしゃるのですか?)
■I am headed to work. (今から仕事に行くところなんです)
アメリカでタクシーを捕まえる時
アメリカでタクシーを利用する方法はUberのほかにもいくつかあります。
ホテルのフロントで頼む
覚えておくと便利な英会話フレーズ
■Hi, could you call me a taxi, please? (こんにちは。タクシーを呼んでいただけますか?)
■Hi, where can I catch a taxi? (こんにちは。タクシーはどこで拾えますか?)
■Hi, where is the taxi stand? (こんにちは。タクシー乗り場はどこですか?)
■Hi, can I book a taxi for 9 o'clock, please?(こんにちは。9時にタクシーの予約をしたいのですが)
book=「予約する」の意味です。
■I'd like a taxi at 9:00 a.m. tomorrow. ( 明日の朝9時にタクシーをお願いします)
■Hi, I would like a taxi to pick me up at Tiffany, 5th Avenue and 57st Street around 2 o'clock today.(今日、五番街57番通りのティファニーに2時ごろ配車をお願いしたいのですが)
場所の名前と、住所も念のために告げておくとなお良いです。
■I have two large suitcases.(大きなスーツケースがふたつあります)
荷物が多いときや、大勢が利用するときなどは、予め人数や荷物の数を伝えておきましょう。
流しのタクシーを捕まえる
タクシーの止め方は、少し道路よりに歩み寄り、片手を挙げれば、空車であればたいてい止まってくれます。
ただ、ドライバーには、怪しい雰囲気のある人、行動がおかしい人を乗車拒否する権利があるので、常識的に振舞ってタクシーを止めてください。
覚えておくと便利な英会話フレーズ
■Hi, I am going to the Trump Tower. How much will it cost?(トランプタワーまで行きたいのですが、いくらですか?)
最初に行き先を告げたら、料金を確認しましょう。後でチップを払う時にも、予め計算できて便利です。
■Can you take me to Brooklyn for 15 dollars?(ブルックリンまで15ドルで行っていただけますか?)
予め、目的地と値段を自分から提示して交渉するのもありです。相場から大きく離れていない場合は応じてもらえることも。
■Do you have room for 5 people? (5人乗車できますか?)
roomは余地、スペースという意味です。
■Hi, I have two suitcases. Can you put them in the trunk, please?(こんにちは。荷物がふたつあるのですが、トランクに入れていただけますか?)
■Can you take me to the LAX Terminal 4, please?(ロサンゼルス国際空港のターミナル4まで行っていただけますか?)
■Can you get there by 5 o'clock? My flight is 6 o'clock.(5時までに着きますか?6時の便なんです)
■Will you take this route to the Empire Hotel?(エンパイア・ホテルまで、この道順で行ってもらえますか?)
道を指定したい時は予めメモを用意しておく。
■Can you go to the 7th street and Michigan Avenue? (7番通りとミシガンアベニューの角まで行ってください)
■I have to go there by 5. Please hurry. (5時までに行かなくてはなりません。急いでください)
■How long will it take to get there? (そこまでどのくらいの時間がかかりますか?)
■Could you stop by the drug store before going to the airport?(空港に行く前にドラッグストアに寄ってもらえますか?)
■Will you wait for me here, please?(ここで待っていてもらえますか?)
■Do you take(accept)Amex?(アメックスは使えますか?)
■Keep the change. (お釣りは取っておいてください)
■May I have a receipt, please? (レシートをください)
■Thank you for the ride.(乗せてくださってありがとうございました)
■Glad I could catch you.(あなたが止まってくれてよかったです)
■Bye, take care!(さよなら。お気をつけて)
■Thank you. Have a nice day!(どうもありがとう。よい一日を)
言うまでもなくきちんと挨拶してタクシーを降りるようにしましょう。
停車しているタクシーを捕まえるとき
■Excuse me, are you available?(すみません。乗ってもいいですか?)
Are you free? と言っても大丈夫です。
■Are you waiting for someone?(客待ちですか?)
タクシーを利用する際の注意点
ドアは自動開閉ではない
タクシーのドアは日本以外では自動開閉でないところが多いです。
自分で開けるのももちろん、降車後は必ずドアを閉めるようにしましょう。
チップを渡す
Uberを利用する場合はチップも不要ですが、それ以外では、よほど酷い扱いを受けない限りは、料金の10~15%ほどをチップとして必ず渡してください。
運転手が話好きかどうかを見る
田舎は比較的ドライバーものんびりしていますが、ニューヨークなどの大都会では車や歩行者の行き来の多い通りを毎日走っているタクシードライバーは、常にいらいらしています。
そのため運転は荒く、乗客との会話は一切しないというタイプもいるので、世間話ができるタイプかどうかは、雰囲気で察知するようにしましょう。
細かい指示を出さない
ルートは場合によって指示を出すのはありですが、「もっとスピードを落として」や、逆に「急いでいるから信号は黄色だったら無視して」など運転に関しての指示はNG。
目的地はメモで伝えるのがベスト
もし、あなたが英語に自信がなければ、目的地とその住所をメモに書いて"Take me to this address"と言ってドライバーに手渡したほうが確実です。
ドライバーも英語のネイティブとは限らないため、誰もが知っている観光スポットではない場合は特におすすめです。
その他、タクシーに乗るときに覚えておくと便利な英会話フレーズ
ドライバーが高速(有料)を使ってもよいかと尋ねてきたら
■How much is the toll?(料金はいくらですか?)
料金を必ず確認しましょう。
■Ok, that's fine. I am in a rush.(はい、高速で行ってください。急いでいますので)
■Never mind. I would like to avoid the highways.(いえ、結構です。高速は使わないでください)
遠回りされる可能性を回避したいとき。
■Please take major streets.(大きな通りを通ってください)
■Can you go via Orchard Rd?(オーチャード・ロード経由で行っていただけますか?)
via=~経由で。ヴァイアと発音。
■Can you make a right turn at the next crossing? (次の交差点を右折してください)
■Can you take 6th street instead of 10th street?(6番通りの代わりに10番通りを通ってもらえますか?)
instead of=~の代わりに
土地勘が少しでもあれば、自分から行き道を指定するのも良いでしょう。
相場と料金が大きく異なっていて、ぼったくられたかも?と思ったとき
■I heard that it would cost me about 10 dollars.(料金はおおよそ10ドルと聞いていました)
■May I have your name?(あなたのお名前を教えていただけますか?)
これを言われると、たいていのドライバーは会社に通報されるのを恐れてぼったくりができません。あっさり料金を変えてくることがあります。
ドライバーの名前がタクシー内に表示されていても、敢えて質問しましょう。
このフレーズはとても便利で、タクシー以外でも店の対応が悪い時などにも使えます。
交通渋滞に巻き込まれたら
■Please drop me off here.(ここで降ろしてください)
■Please try a different route.(別のルートで行ってください)
目的地を行き過ぎてしまったら
■Oh, you need to turn back.(引き返してください)
タクシーを利用するときに知っておくとよい単語
■fare
料金
■toll
(高速や橋、トンネルなどを使った時の有料の)料金
■flat fee
固定料金・均一料金(何マイル以内は同じ)
■additional charge
追加料金
■passenger seat
助手席
■back seat
後部座席
■buckle up
シートベルトを締める
■destination
目的地
■traffic
交通渋滞。traffic jamとも言う。
■cab
タクシーのこと
まとめ
海外でタクシーを利用する時の英会話に不安を覚える方も少なくないと思います。
備えあれば憂いなしで、タクシーの利用の仕方と、タクシーに乗る際に必要な英会話のフレーズをマスターしておくと、外国でタクシーに乗るときにも安心です。
安全で快適なタクシーの旅を楽しんでください。