アメリカ東海岸のボストンは、アメリカの観光地としては、残念ながら日本人にあまり人気のある都市ではありません。
実際に、友人や家族を訪れるという理由以外では、ボストンの観光だけを目的に訪れる人は実は少ないのですが、様々な理由からボストンを訪れる日本人も多くいます。
今回はそのような人々を含む、用事の「ついで」にボストンへ来た人向けの、便利で美味しいグルメを紹介します。
ボストンの「ついで」観光がなぜおすすめなのか?
(1)ニューヨークのついでに観光可能
ニューヨークと言えば、アメリカを代表する都市なので、人生で一度は行ってみたい、という人はいるかもしれませんね。
そのニューヨークから比較的容易に移動して行けるという点で、ボストン近郊はついでの観光におすすめの街です。
飛行機だと、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港から1時間20分程の飛行時間で、ボストンのローガン国際空港へ着きます。
ローガン国際空港はボストンのダウンタウンまでのアクセスがよく、渋滞がなければ車で15-30分ほどです。アメリカでの滞在時間が限られている人には飛行機での移動がベストです。
アムトラックという電車もニューヨークからの観光にはお勧めで、こちらはニューヨーク・マンハッタンのペン・ステーションからボストンのサウス・ステーションまで4時間程です。時間はかかりますが、電車から景色や食堂車両を楽しみながら、気楽に旅ができます。
費用を抑えることを一番に考えるのであれば、バスが最適です。
グレイ・ハウンドやピーター・パン・バスなどの大手のバス会社であれば、一時間に1本、あるいはそれ以上の高頻度で、ニューヨーク・ボストン間のバスを運行しています。
価格は、安ければ片道10ドル程度からチケットを販売していることもあります。
時間は4時間程度とアムトラックとほぼ変わらず、最近ではワイファイサービスやトイレ付のバスが多いので、人気です。
ニューヨークは世界の大都市ということもあり、刺激にあふれていると思いますが、一方で旅行中は緊張感も高まってしまうかもしれません。
ボストン近郊は伝統的で穏やかな印象のある街なので、ニューヨークの喧騒を逃れて、リラックスをするにはお勧めです。
(2)企業や学校が多いので、出張や留学、イベントの「ついで」に
アメリカの企業や世界的に有名な企業だけでなく、大手の日系企業も医療・医薬系を中心として、ボストン近郊に拠点をもっていることがあるので、実は出張や研修に来る人がとても多い都市です。
さらに、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学など一流の大学や研究施設も数多くあることから、企業から派遣された方々との共同研究なども多く行われています。
ボストンのあるマサチューセッツ州には100以上の大学がある、と言われており、確かに街を歩けばすぐに大学に突き当たる、という印象があります。
そのため、大学入学のための下見や準備などに訪れる人々は全米からだけでなく、世界各地から来ています。
日本からの留学生も多く、大学の垣根を越えてボストン日本人学生会のような団体も作られているため、日本から離れた地でも助け合いながら勉強に励むことができるようです。
そういった留学生が多いことから、アメリカの大学を卒業予定の日本人学生を主なターゲットとした、ボストンキャリアフォーラムという日英バイリンガル向けの就職イベントも毎年秋に開催されており、日本企業や外資系企業が採用活動のために一堂にボストンに集まります。
出張や研修、留学やイベント参加など様々な機会でボストンに訪れることがあるかもしれません。
せっかくボストンに来たのであれば、空いた時間でついでに観光を楽しんで帰りましょう!
(3)不動産価格上昇中のため、将来の投資や下見「ついで」に
上に述べたような理由から、アメリカや世界から人が集まり、人の流れが絶えないため、住宅供給が不足気味です。
さらに、ボストンは、US Newsの選ぶ2017年の”Best City to Live in U.S. Rank”(=全米で住むのに最適な街ランキング)で、第三位となっています。
このランキングには、銃による集団襲撃やテロの危険などの低さ等の安全性が保たれているかなどという要素から決められているようです。
このようなデータもボストンへの移住の人気を高めています。
そのような背景によって、ボストンの不動産は年々上昇しており、ボストンではここ数年賃貸物件の平均家賃上昇率が前年比2%と言われています。
世界中の投資家が今後のさらなる不動産価格の上昇を見込んで、ボストン近郊の不動産を購入するために注目を集めているのです。
日本からの投資の場合は、節税も見込まれる可能性が高いため、日本の投資家も多くボストンに来て、物件購入を検討しています。
ボストンで不動産を購入すること自体はなかなか簡単なことではありませんが、長期的な計画の準備としてボストンの街を見に来てはいかがでしょうか。
ボストン近郊のカフェ
(1)Tatte Bakery & Cafe
ついこの数年でボストン近郊に店舗数を増やしている、おしゃれなカフェです。平日の朝は、7時から開店しているので、午前中の活動前に立ち寄ることもできるでしょう。
おすすめは、上品な泡立ちのカフェラテと、サクサクのクロワッサンです。
焼き菓子やケーキも美味しいお店ですよ。
(2)Darwin’s Ltd
厳密にはボストンではなく、隣の街、ケンブリッジに3店舗を持つカフェです。
このお店でおすすめなのは、注文してからその場で作ってもらえるサンドイッチです。
特に私のお気に入りはスモークサーモンとクリームチーズがぎっしり挟まったThe Brattleや、生ハムとモッツァレラチーズにペストソースがかけられたThe Schoolという名前のサンドイッチです。
12時から1時ごろの昼時間になると長蛇の列ができてしまうので、やや早めあるいは遅めの来店がいいでしょう。
(3)Cafe Vittoria
ボストンには、20世紀にイタリア系移民が移り住んできた地域、ノースエンドがあり、今も多くのイタリアンレストランやイタリア系カフェがあるため、多くの人にイタリア人街として親しまれています。
そのノースエンドでおすすめのカフェ、Cafe Vittoriaで注目なのは、濃厚なエスプレッソと、様々なフレーバーのジェラートです。
私はピスタチオ味のジェラートをよく食べます。
このイタリア人街ではよくあることなのですが、現金精算のみ受け付け可能なので、事前準備は忘れずに行きましょう。
http://www.caffevittoria.com/index.html
(4)L.A. Burdick Chocolate
80年代にニューヨークで開店し、現在はマサチューセッツ州やイリノイ州、ニューハンプシャー州に店舗を持っています。
ネズミの形のチョコレートなど手作りのチョコレート菓子で有名なお店で、ニューイングランド地方を中心に展開しているので、ボストンのお土産にもいいでしょう。
チョコレート売り場に併設されているカフェでは、ドリンクとケーキを注文可能です。
おすすめは、上品な甘さのホットチョコレートと濃厚なチョコレートラズベリーケーキです。
https://www.burdickchocolate.com/chocolateshop-cafe-boston.aspx
(5)Thinking Cup
こちらはボストンの街中に3店舗あり、簡単にアクセス可能な人気のカフェです。それゆえに、店内は常に混んでいて、席を探すのは大変ではありますが、評判の高さを物語っています。
ケーキや焼き菓子の種類が非常に多く、ショーウインドーを眺めるだけでも、楽しい気分になるはずです。
おすすめは、ラテアートのかわいいカフェラテと、素朴なボストン・クリーム・タルトです。
http://thinkingcup.com/
ボストン近郊のレストラン
(1)Summer Shack
私が日本から来た友達や家族をもてなすのに一番よく訪れるのはこの店で、カジュアルなシーフードレストランです。
ダウンタウンの店舗はシェラトンやフォーシーズンズなど数々のホテルの近くに位置しているため、行きやすいと思います。
店内には水槽があり、内装もカラフルに魚などのイラストが描かれているので、インスタ映えは間違いありません。おすすめは、ボリュームたっぷりのロブスターロール!
(2)Shaking Crab
今回紹介するレストランの中ではもっともカジュアルなのが、こちら。
このレストランの目玉は、エビやカニ、貝を特性ソースの入った袋に入れて、シャカシャカと振ってから食べるというものです。
使い捨てのエプロンと手袋をつけて殻をむきながら食べるので、写真を撮る余裕はありませんが、豪快に食べるこの経験は他の店では味わうことができません。
おすすめは、ケイジャンソースでいただくシュリンプです。
https://www.shakingcrab.com/
(3)Legal Sea Foods
ボストンで最も有名なレストランと言えばここ!地元民だけでなく、観光客にも愛されています。
ボストンのローガン国際空港の全ターミナルにも入っているので、時間がなければ搭乗前に食べるのもありです。
おすすめは、サクサクのオイスタークラッカーをのせて食べる、クリーミィなクラムチャウダーです。
https://www.legalseafoods.com/restaurants
(4)Barcelona Wine Bar
バルセロナとつくように、スペイン料理のタパスとお酒が楽しめるお店です。内装もおしゃれなワインバーで、料理も洗練されており、観光客よりは地元民に愛されているレストランです。
おすすめは、具だくさんのシーフード・パエリアと、デザートにはチョコレートをつけていただくチュロス、チュロシーチョコレートです。
もちろん、種類豊富なワインも楽しんでくださいね!
(5)The Capital Grille
肉食派におすすめなのがこちら。ニューイングランド地方から始まったステーキハウスで、地元民も、特にお祝いや豪華な食事の際によく利用するやや高級なレストランです。
少しフォーマルにドレスアップして出かけても良いでしょう。
おすすめは、ロブスター・マック・アンド・チーズというロブスター入りのマカロニチーズグラタンと、コナコーヒーのかかったジューシーなお肉のドライ・エイジド・ニューヨーク・ストリップです。
https://www.thecapitalgrille.com/home
結論
ボストンは、他のアメリカの都市と比べると有名な観光スポットにあふれているというわけではなく、観光名所としてはまだまだ人気が高くはありませんが、様々な理由から訪れる人が多い街です。もちろん、観光スポットして歴史的建造物から博物館、美術館、ショッピングも楽しめます。
街はその治安の良さから、アメリカで最も安全な都市うちの一つと言われており、観光もしやすいので一人旅にも向いています。
特に、美味しいものにもあふれているので、ぜひぜひお越しくださいね!