西海岸でもなく東海岸でもない、ユニークな都市、シカゴ。
アメリカ留学・移住を考える人にとって憧れの場所ですよね。金融やビジネスが発展しており、また世界トップレベルの大学や学校が集結しており、有意義な経験になること間違いなし!
しかし、移住や留学を考えるにあたって不安や疑問もたくさんあるかと思います。シカゴの治安ってどうなの?どんな手続きと取ればいいの?お金はどれくらいかかるの?などなど…
この記事ではシカゴ留学・移住を考える人にとって役に立つ情報をまとめました。
シカゴという街の魅力や、留学・移住するメリットもご紹介。これを読めばシカゴに行きたくなること間違いなしです!もちろん、気をつけたいこともまとめてあるので、ご確認をわすれずに。さらに、役立つ英語表現なども網羅してあります!
シカゴってどんな街?
ロサンゼルスやニューヨークのイメージは何となく湧くけれど、シカゴってどんな雰囲気なの?
そんな疑問にお答えします!
東海岸でもない西海岸でもない独特な町
広大な領土を誇るアメリカは、地域によって雰囲気や文化が大きく違います。歴史と伝統のある東海岸、新しくバイタリティー溢れる西海岸…シカゴはそのどちらでもない独特な都市です。
五大湖沿岸に位置し、アメリカの東西をつなぐ「蝶つがい」の役目を果たすシカゴは、アメリカ中のカルチャーの良いところを持ち合わせています。また、シカゴのユニークさに誇りを持っている住民が多いため、大都市でありながら密接なコミュニティが形成されています。
・Windy City (風の街)
英語でWindy Cityと言うと、それはシカゴの意味。これは五大湖の一つであるミシガン湖からとても強い風がシカゴに吹き付けることに由来しています。シカゴは高緯度に位置し、さらにミシガン湖の影響を受けるため、厳しい気候で有名です。
大都市でありながら落ち着いた雰囲気
シカゴはアメリカ第三の大都市。しかし都市自体はかなりコンパクトで、少し離れると静かでほとんど何もない大農場地帯が広がっています。そのような中西部の空気を持ち合わせたシカゴは、他のアメリカの大都市と比べるとずっと落ち着いてゆったりとした雰囲気なんです。
また、シカゴは雄大な自然に囲まれています。特に少し北部に行けば、美しい森林で癒されることが出来ますし、ミシガン湖はアウトドア好きにとってはたまらないもの。つまり、大都市にいながら週末は自然を満喫…なんてことが簡単にできるのです。
・The Lake
シカゴでThe Lakeというと、五大湖のうちの「ミシガン湖」を指します。シカゴ以外の場所は通じないので注意。湖に面していることも、どこか落ち着いた田舎っぽい雰囲気を作り出すのに役立っています。
音楽・美術…そしてスポーツの聖地!
実はシカゴは博物館や美術館の宝庫。これは1893年に開催されたアメリカ最大の万博「シカゴ万博」の影響が大きいからだと考えられます。美術館、博物館がかなり多く、また有名なシカゴ交響楽団の演奏も頻繁に楽しめます。
シカゴはアメリカ4大プロスポーツであるNFL(アメリカンフットボール)・MLB(野球)・NBA(バスケットボール)・NHL(アイスホッケー)のチームが本拠地を構える街です。シカゴカブスやホワイトソックスといった有名チームの名戦がみられるので、スポーツ好きにはたまらないですね。さらにシカゴはアメリカ一アイスホッケーが盛んな都市でもあります。
シカゴ留学・移住のメリット
では、日本人がシカゴという街に留学したり移住したりすることのメリットは何でしょうか?シカゴでは、他のアメリカの都市では得られないユニークな経験ができること間違いなしです!
日本人が比較的少ない
もちろんシカゴにも日本人コミュニティは存在しますが、ロサンゼルスやニューヨークに比べると、日本人の数は格段に少ないです。つまり、シカゴの語学学校や大学に留学すると「せっかく留学したのに日本人同士で固まってばかりで、外国人の友達もできなかったし、英語も上達しなかった」といったことが起こりにくくなります。
せっかく海外に行くのなら、日本とは全く違う環境に身を置きたい!そう願う人にとってシカゴは最適な環境だと言えます。
英語の発音がとてもきれい!
国土の広いアメリカでは、地域によって独特な発音やアクセントがあります。そのため外国人は留学した地域の喋り方を身に着けることがほとんど。しかしシカゴはアメリカ(そして世界で)有数の「発音がきれいな街」。ニューヨークと違ってしゃべるスピードもゆっくりめなので、聞き取りが苦手な人には比較的楽。「標準的な」英語を身に着けたい人にはかなりおススメです。
ビジネスの世界で活躍したい人におススメ
I'm impressed with the people from Chicago. Hollywood is hype, New York is talk, Chicago is work. (Michael Douglas)
(シカゴ出身の人は本当にすごいと思うよ。ハリウッドの人は元気、ニューヨークの人は良くしゃべる、でもシカゴの人は仕事が第一なんだ)
俳優のマイケル・ダグラスのこの言葉はシカゴの特徴を上手く言い表しています。シカゴは世界でも有数のビジネス、特に金融業の中心地で、キャリアにフォーカスした人がとても多いことで有名。ビジネスの世界で活躍したい人にとっては、間違いなくスキルアップが望める場所です。
・Yuppie(ヤッピー)って何?
そんなシカゴに多いのが「ヤッピー」と呼ばれる人たち。ヤッピーは「young urban professionals(若い都市在住のプロフェッショナル)」の略で、アメリカの若手エリートのことを指します。
公共交通機関が発達している
移住を考えるうえで、その場所の暮らしやすさはやはり考慮したいですよね。シカゴは公共交通機関を使って移動することを前提に設計された都市。車がなくても行きたいところには自由に行けます。車がないと不便でたまらないロサンゼルスとは大違いですね。
移動が楽にできると、家を出て様々なことを楽しむ機会も増えますし、町全体を良く知ることが出来るようになります。そのため、日々の生活の充実度があがること間違いなしです。
・Metra(メトラ)って?
シカゴで最も有名なのがメトラと呼ばれる鉄道です。これはダウンタウンエリアと近郊地域をつなぐ電車で、多くの人の通勤や通学の足として活躍しています。そのため土曜日や日曜日には本数が減るので注意しましょう。全部で11路線あり、慣れればどこでも自由に行けるようになりますよ!
シカゴ留学・移住に必要なこと
シカゴに暮らす魅力が伝わったでしょうか?では実際にシカゴに留学・移住するための手続きを始めましょう!実際にシカゴに行く半年~1年前から準備を始めることをおススメします。
留学先・インターン先・就職先を決める
旅行ではなく長期滞在する場合には、どこで何をするのかがしっかり事前に決まっていなければ、そもそもアメリカに入国できません。ですので、まずは通う学校、インターン先、就職先などを探しましょう。
シカゴはレベルの高い大学が多いのが魅力。また語学学校は日本人が少なく、アクセントの少ないきれいな英語を学べます。また、金融やビジネスの大企業も多いので、キャリア志向の人には最適な町です。
入学の手続きなどは結構複雑な場合が多いので、自分一人では心配な場合は、留学代行業者を利用するのも手です。お金は少しかかりますが、入学の手続きからビザの取得まで全部やってくれるので、とても安心です。
また、渡航前に語学試験の成績の提示を求められることが多いです。英検は海外ではあまり通用しないので、TOEFL(もしくはTOEIC)の受験をお勧めします。これらの試験は年に数回しか受験の機会がないので早めに申し込みをしないと、間に合わなくなってしまうので注意。
ビザを取得
アメリカに長期滞在する場合はビザが必要です。目的に応じてビザの種類も異なるので、自分に合ったビザをしっかり把握して、申請しましょう。ビザの申請は日本のアメリカ大使館を通じて行います。
・最も一般的なF-1ビザ(学生ビザ)
大学、私立高校、語学学校などにフルタイム(週18時間以上)で通う人用の、最も一般的な留学生ビザ。最長5年間有効(滞在期間中は必ず学校に通っている必要あり)で、取得のためにはI-20(学校からの入学許可証)が必須です。
・専門学校の場合はM-1ビザ(専門学生ビザ)
こちらも留学生用ですが、専門学生のためのビザです。デザイン学校、美容学校、ダンス学校、飛行機訓練学校などに留学する人はこのビザを取得します。最長1年間有効で、こちらも入学許可証がないと申請できません。
・交換留学・インターンの場合はJ-1ビザ(交換留学生・トレイニービザ)
在籍する日本の大学・学校からアメリカの学校へ交換留学に行く場合はこのJ-1ビザを取得します。この場合は日本の学校が申請の支援をしてくれます。また、インターン生(トレイニーとも呼びます)もこのビザなのがちょっとややこしいところ。トレイニーの場合、有給インターンシップビザとして、条件はありますが合法的に就労することが可能となります(F-1、M-1ビザでは就労できません。アルバイトも不可)。
・Hビザ(短期就労ビザ)を検討してみよう
Hビザは最も一般的な就労ビザです。アメリカで就職する場合にはこのビザを取得します。と言ってもどんな仕事でもOKなわけではありません。ある程度の知識と能力が必要な専門職や、アメリカ以外の国では受けることのできない専門的なトレーニングが必要なものなど、ルールは結構厳しめです。雇用先が決まれば、ビザの種類を相談してみましょう。
費用を計算しよう+シカゴの物価事情
留学・移住を決意したらすぐにどれだけお金がかかるのかを計算しましょう。実際にアメリカに行く前にも入学申請や語学試験の受験、さらにビザの申請費用、留学代行業者の費用、航空券など15~30万円は必要になります。
また留学先を選ぶ際には、学費がどれだけかかるのかをしっかり調べておく必要があるでしょう。学校によって大きな差がありますが1ヵ月あたり4~20万円くらいが相場です。
現地で一番気になるのは住居費。ホームステイ、ルームシェア、寮、賃貸など住む形態も様々なので値段も変わってきますが、どれにしても1ヵ月あたり6万円は下らないと考えておきましょう。
シカゴは他の大都市に比べて物価が安めであるという利点があります。外食はチップなどもかかり効果になりがちですが、スーパーで食料品を買えば、食費は日本の都市部の8割程度に抑えられます。
そして上記に加えて交通費、交際費、光熱費、保険などもろもろの出費が必要になってきます。特にアメリカは医療費がとても高いので、万が一に備えて保険に加入することは絶対におススメです(学校によっては保険への加入を条件としている場合もあります)。
住むべき治安のよいエリア
シカゴというと治安の悪い街のイメージが強いかもしれませんが、実は治安問題はかなり改善され、ほとんどの地域は安全に生活できるようになっています。特に治安が良いのは以下の3つの地域です。住む場所を選ぶ際に参考にしてください。
・シカゴ中心部
シカゴの中心部はミレニアムパークやシカゴ美術館、動物園、水族館など、家族連れや観光客が良く訪れる有名な場所です。そのため昼夜問わずにぎわっており、きれいで、安心して暮らすことが出来ます。
・北部(リンカーン・パーク付近)
北部エリアは自然が多く景色がきれいなことで有名。また大学もあって学生が多いので、活気にあふれた安全な地域となっています。また湖に面したところは富裕層が多く住んでおり、非常に治安のよい地域です。日系人もこのエリアに多く住んでいます。
・ネーパービル
ネーパービルはシカゴ中心部から電車で30分ほど離れた郊外のエリアです。住宅街で子育てに最適な環境が整っており、非常に安全です。全米で有数の治安のよいエリアとしても知られています。都会から少し離れて郊外に住みたい人にはお勧めです。
シカゴでの生活で気を付けたいこと
シカゴは魅力あふれる街ですが、やはり異国で生活するにあたっては気をつけたいこともあります。特に犯罪に巻き込まれないようにするために、治安の悪い地域はしっかりと覚え、絶対に立ち入らないようにしましょう。
治安には常に注意!
シカゴの治安は年々改善しており、上で紹介した地域は全米でも有数の安全な地域となりました。しかし、改善はシカゴの町全体で見られるわけでなく、昔から危険な地域は今でも危険なままです。そう、シカゴは安全な地域と治安の悪い地域の差が非常に大きいのです。
以下では、特に治安が悪いと言われている地域を紹介します。犯罪に合わないために、これらの地域は避けましょう。
・西部(ハンボルト・パークなど)
ハンボルト・パークと呼ばれる公園周辺のエリアは、犯罪多発エリアです。暴力犯罪だけでなく、銃犯罪も頻繁に起きています。また、麻薬や銃の不法所持が多い地域でもあります。
・南部(エングルウッド、ワシントン・パーク)
シカゴ南部のエングルウッドやワシントン・パーク付近は、麻薬売買や売春、暴力犯罪などが非常に多く、全米でも有数な危険エリアとなっています。夜の間12時間ここに滞在するだけで、何とほとんどの人が一生涯で経験するよりも多くの問題に直面するとも言われています。銃犯罪の発生件数も非常に多いので、昼間であっても絶対に立ち入ってはいけません。
冬の寒さは覚悟が必要
シカゴは大体札幌と同じくらいの高緯度に位置しています。しかし日本とは違い、大陸性の厳しい気候の街。最高気温と最低気温の差がかなり大きいです。冬は毎日の平均気温がマイナス20度近くで、寒い日はマイナス30度まで下がります。寒さが苦手な人はもちろん、「俺はタフだぜ!」と言う人でもかなりの覚悟が必要です。
さらにミシガン湖からはかなり強く冷たい風が吹き付けてくるので、体感温度はもっと低くなります。日本では経験したことのないような寒さであることに注意しましょう。暖房費もかなりかさみますので、冬場はしっかりと対策をしておく必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
シカゴ留学・移住を考えるあなたの疑問は解決されたでしょうか?シカゴは独特な歴史を持って発展した都市で、ユニークな雰囲気をまとっています。日本人が比較的少ないので、リアルな海外体験ができることが間違いなし。さらにとてもきれいな英語の発音を身に着けることもできます。
シカゴは今でも犯罪件数が多い街ですが、そのほとんどは治安の悪い南部と西部で発生しています。中心部や北部などは、全米の大都市の中でも特に治安が良いことで知られており、危険な地域に立ち入らなければ安全な生活を送ることが出来ます。
留学・移住のための手続きをしっかりと理解し、踏むべきステップをたどれば難しいことはありません。皆様の憧れのシカゴ留学・移住の夢が叶いますように!応援していますよ!